沖縄を効率よく観光するには、レンタカーがあると便利です。

電車やバスの時刻表を気にすることなく、好きなタイミングで好きな場所まで行けるので、時間を気にしない旅をしたいときにこそレンタカーを活用していきましょう。

しかし、「沖縄にはレンタカーが少ない」「レンタカーを予約しようと思っても取れない」という声があるのも事実です。

今回は、沖縄のレンタカーがなぜないのか理由を解説します。

また、レンタカーを確実に予約する裏技にも触れるので、チェックしていきましょう。

沖縄でレンタカーがなくて予約が取れない理由とは？

沖縄にはレンタカー会社が多数あり誰でも利用できますが、いつでも確実に予約できるとは限りません。

なかには、出発当日までレンタカーの予約が取れず、困ってしまう方も多いのです。

では早速、沖縄でレンタカーの予約が取れない理由を解説します。

■2020年から新型コロナウイルスの影響

2020年から世界的に流行した新型コロナウイルスは、沖縄など観光で成り立っているエリアに大きな打撃を与えました。

ホテル・旅館やレジャーサービスだけでなく、レンタカー業界にも深刻な影響が出たのです。

下記では、新型コロナウイルスとレンタカーの関係性についてお伝えします。

・コロナでレンタカー会社がレンタカー台数を削減

新型コロナウイルスが流行して移動が自粛されるようになったことで、沖縄のレンタカー会社の多くが車の台数を削減しました。

車は保有しているだけで自動車税や自動車重量税がかかるので、観光客が少なくなったら維持費の捻出が難しくなります。

また、いつ予約が入ってもいいように車検やメンテナンス・清掃を怠ることもできません。

とはいえ観光客が来なければメンテナンスのコストばかりかかってしまい、採算が取れなくなることから、仕方なく車を手放すレンタカー会社が多かったのです。

結果的に沖縄県内のレンタカー台数が大幅に少なくなり、予約が取りづらい状況が続きました。

引用：異例の事態 レンタカー争奪戦！？浮き彫りになった沖縄の弱点

NHK

引用：レンタカー登録台数データ（PDF）

沖縄総合事務局陸運事務所

・自動車生産工場の閉鎖

外出自粛の影響により自動車の買い替えおよびメンテナンスのニーズが激減し、自動車工場や自動車整備工場が閉まることも増えました。

自動車メーカーの工場だけでなく自動車部品メーカーの工場も閉まるなど、自動車業界にどんどん影響が広がったということも記憶に新しいところです。

結果、「レンタカーのメンテナンスができない」などの支障が出ることとなりました。

車があるけれど使えない、という状況に陥ったのも、新型コロナウイルス流行時ならではの課題となりました。

引用：米自動車労組がメーカーに工場閉鎖を要請、新型コロナ巡り

THE WALL STREET JOURNAL

■沖縄旅行へのニーズと車両台数のバランス

近年は少しずつ行動自粛要請が緩和され、観光需要が少しずつ回復するようになりました。

歓迎すべきことに見えますが、沖縄県内のレンタカーに対する需要と供給のバランスが崩れていることが明らかになったのです。

・コロナが緩和したことによる急激な需要増加

2022年10月には、新型コロナウイルス感染症のまん延によって多大な被害を受けた観光業界・地域経済を活性化するため、全国旅行支援が始まりました。

沖縄を含む全国47都道府県全てが対象であり、多くの人が旅行計画を立てる後押しとなりました。

また、海外からの訪日客も増え、もともと人気エリアであった沖縄へ爆発的に人が押し寄せる事態となりました。

これに伴いレンタカーの需要も伸び、今ある車両台数とのバランスが崩れてしまった、と言われています。

引用：沖縄の2月観光客59万人超　増加数が過去最大

HUB沖縄

・コロナの際にレンタカー台数・人員を削減してしまったことによる需給のバランス

これまで自粛していた旅行ニーズが爆発的に増加したことにより、沖縄県内でも一気に観光ニーズが戻ることになりました。

しかし一度新型コロナウイルス感染症対策として車を手放したレンタカー会社では、一度に大量の車を確保することができず、需要に追いつけない事態が発生しています。

結果、「常に予約でいっぱい」「問い合わせがあっても車両が足らない」などの問題に発展しています。

「沖縄 レンタカー 予約取れない問題」は、今後少しずつ改善されていくことが期待されているものの、直近数ヶ月での旅行を検討している人やレンタカー会社にとっては、大きな機会損失となりそうです。

またコロナ禍で人員を削減してしまったレンタカー会社も存在するため、人員の確保という点でもバランスが取れない状況になっているのが現状です。

沖縄県内におけるレンタカー業界の動向と充足率推計

りゅうぎん総合研究所

■世界的な半導体の製造不足

新型コロナウイルスの蔓延は、半導体不足にも直結しました。

特に半導体工場は中国・上海に多く、ロックダウンの影響を受けて工場の稼働が全面停止するなど、深刻な影響が出ています。

他にも、東南アジアでの工場閉鎖や人員不足、ウクライナ情勢に伴う製造の遅れなども生じ、世界的に半導体不足が深刻化したのです。

車には半導体が欠かせないことから、新規での製造やメンテナンスにも遅れが出るようになりました。

「新しくレンタカー用の車を購入したいがなかなか納車されない」などの課題が積み重なったまま旅行が解禁され、ニーズに追いつけていないのが現状です。

引用：半導体が不足した原因は、コロナ後の「需要の急増」にあった

DIAMONDonline

沖縄でレンタカーを確実に確保する裏技！

ここでは、沖縄でレンタカーを確実に確保する（予約する）方法を解説します。

「必ずレンタカーを手配したい」「足の悪い高齢者や小さな子どもがいるから何とかレンタカーがほしい」という方は、ぜひ参考にしてください。

■旅行会社のパックプランを再確認！

旅行会社では、ホテル・航空券とレンタカーをパッケージングしたプランを販売しています。

レンタカーの確保も丸ごと旅行会社に任せられるので、面倒な手間がかかりません。

また、レンタカー代も込みで請求されるため、「レンタカーが予約できない」というトラブルに見舞われることもないのです。

より確実にレンタカーを抑えたいときは、事前に旅行会社を頼っておくとよいでしょう。

引用：沖縄 「レンタカー付き」のツアー・旅行

トラベルコ

■6日前のキャンセル枠や直前を狙う！

多くのレンタカー会社では6日前までキャンセル料を取らないシステムを採用しているため、6日前には期限ギリギリでのキャンセルが生じます。

つまり、自分がレンタカーを使いたい日の6日前に予約枠をチェックすれば、キャンセルによる空きが出ている可能性が高いのです。

直前であれば比較的安くレンタカーを利用できるケースもあるので、お得に活用したいときに検討してみましょう。

引用：ご利用のご案内

ニッポンレンタカー

■人気の車種を避けてcheckする！

沖縄でレンタカーを確実に抑えたいなら、人気の車種を避けてチェックすれば、意外と空きがあることも多いです。

まずは条件を絞り込みすぎず、使いたい日に空いている車両を全てリストアップしてみましょう。

そのなかで最も希望に近い車種を予約するようにすれば、選択肢を無理に狭めることがありません。

反対に、車種に対するこだわりが強く特定の車種だけに限定したい場合、厳しい競争率になることが予想されます。

■空港から離れた場所にあるレンタカー会社を探す！

沖縄のレンタカーは、空港から近い事業所から予約でいっぱいになりやすいのが特徴です。

• ほとんどの観光客が飛行機で訪れる
• 沖縄本島の空の玄関口は那覇空港に限定されている

ことから、特に那覇空港周辺のレンタカー会社に人気が集中します。

飛行機で到着後、なるべく早く車に乗って移動したいというニーズを考えると納得でしょう。

一見レンタカーの予約がいっぱいでも、空港から離れた場所にあるレンタカー会社であれば空きがあるかもしれません。

少し移動に時間と手間がかかりますが、レンタカーにこだわりたい方にはおすすめです。

■旅行日程の部分的に借りる計画に変更！

レンタカーの予約は、日数が長くなればなるほど取りにくくなります。

連続して同じ車両が空いているとは限らないので、どうしても予約が取れなさそうなときは部分的なレンタルに変更するのもおすすめです。

1週間の旅程のうち2日間だけ借りたり、初日だけ借りたり工夫すれば、車旅もバス旅も楽しめます。

公共交通機関があるエリアではバスや電車を、どうしても足がない場所ではレンタカーを、と使い分けてみましょう。

■沖縄ローカルの業者を狙う！

沖縄でレンタカーを予約しようとする方の多くは、全国チェーンである大手レンタカー会社での検索から始めることが多いです。

大手は豊富な台数を確保していますが、それでもニーズに対応しきれない膨大な予約が入ることも多いので注意しましょう。

反対に沖縄ローカルのレンタカー会社であれば、意外な穴場として活用できます。

レンタル当日に地元ならではの観光スポットや運転しやすい道を教えてくれるなど、思わぬメリットにつながるかもしれません。

■レンタカー以外の移動手段も検討！

どうしてもレンタカーが取れないときは、レンタカー以外の移動手段を検討しましょう。

「沖縄＝レンタカーが必須」と思っていても、工夫次第では公共交通機関だけで回ることも可能です。

・タクシー

車と同じように小回りを利かせたいのであれば、タクシーがおすすめです。

タクシーであれば行きたい場所に行きたいタイミングで連れて行ってくれるので、レンタカーと同じ利便性があります。

また、運転免許証のない方や飲酒後の方でも利用でき、運転による疲労もありません。

ガイド認定を持つタクシー乗務員がいる観光タクシーであれば乗車中に観光案内してくれるので、移動をひとつのアクティビティにすることも可能です。

なお、一般タクシーであれば那覇空港から沖縄本島最北端近くにある辺戸岬まで行っても、片道2万5,000円程度。首里城やひめゆりの塔へは5,000円以下で行けるので、距離に合わせて予算を作っておきましょう。

引用：無線局一覧

一般社団法人沖縄県ハイヤー・タクシー協会

・カーシェア

車をレンタルするのはレンタカーだけだと思ってしまいがちですが、カーシェアを使うのもおすすめです。

スマホ上で予約すればすぐに使えるので乗車手続きにかかる時間と手間を削減でき、フットワーク軽く使えるのも魅力のひとつ。

移動距離に応じて料金が加算されるカーシェアであればガソリンの満タン返しも不要なので、降りたいときにサッと降りられます。

その分、チャイルドシートなどのオプションがつけられなかったり、車種を選択できなかったりするのがデメリット。

車種にこだわりがなく、とにかく手早く確実に借りたい方向けのサービスです。

カーシェア・マップ沖縄版 

カーシェア・マップ

・ゆいレール

沖縄都市モノレール「ゆいレール」は、沖縄県内にある唯一の鉄道路線です。

那覇空港からてだこ浦西駅まで開通しており、各駅前には観光地に直行できる路線バス乗り場があるので、乗り継ぎも楽々。

沿線の観光地も多く、特に有名な国際通り・首里城・沖縄県立博物館にはバスへの乗り継ぎなしでアクセスできます。

早朝・夜間でも12分間隔、ラッシュ時には4分間隔で運行しているのでダイヤを気にする必要がなく、渋滞による遅延も起きません。

また、ゆいレールは景色を楽しんだり駅ごとの発着メロディーを耳にしたりできるのも魅力のひとつ。

ゆったり周りを見渡す余裕のある旅にしたいときに、検討してみましょう。

引用：時刻表

ゆいレール

・高速バス・シャトルバス

観光地と観光地を直結する高速バスやシャトルバスは、乗り継ぎの手間なく利用できる交通手段として観光客に人気です。

例えばやんばるグルっと観光シャトルバスは完全無料で利用できるバスであり、本島北部への観光に最適。

夏など特に観光ニーズの高い時期に限定されてしまいますが、旅行のタイミングで運行していればラッキーです。

他にも、那覇空港と美ら海水族館を結ぶ沖縄エアポートシャトルバスや、パッケージツアーになっている観光バスも人気です。 移動中にのんびりその後の旅行計画を立てられるのも、高速バスならではと言えるでしょう。

引用：バスケW杯、無料シャトルバス運行へ　県内4カ所から　ゆいレールは臨時便も

琉球新報

・送迎サービスのあるホテルへ泊まる

空港や最寄り駅からの送迎サービスがあるホテルがあるので、ホテル選びの基準にしてもよいでしょう。

チェックイン・チェックアウトの都合に合わせて送迎してくれるケースも多く、ほとんどが無料なので便利です。

大規模なホテルの場合はあらかじめ時刻表が決められている場合があるので、特に早朝・深夜に発着する場合は事前に確認しておきましょう。

・レンタサイクル

近距離を手軽に移動したいのであれば、レンタサイクルもおすすめ。

駐車場を気にすることなく利用できるので、レンタカー以上に小回りが効くのもポイントです。

また、レンタサイクルであれば利用料が安いのも魅力のひとつ。

節約旅をしたい学生やバックパッカーにも人気の手段です。

引用：レンタバイク・レンタサイクル

おきなわ物語

まとめ

沖縄のレンタカーは、時期によって早めに予約しないと確保できない可能性があるので注意しましょう。

特に新型コロナウイルスによる行動自粛制限が解禁されている昨今は、爆発的な旅行ニーズとレンタカー台数がかみ合わず、常に供給不足になりがちです。

旅行計画が決まり次第すぐに予約をするか、レンタカー以外の移動方法を考えるか、早めに方向性を決めておくのがおすすめです。

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